撮影秘話②【文:犬飼佑子】


11 Jan
11Jan

川人さんから「ちょっと映画の手伝いを…」と頼まれた時、思ったことは「私が一体何を…?」だった。


とりあえず、妹の家が撮影に使われることは決まっていたのでその橋渡しと、自転車の調達しか頭に無かった。


だって、私、33にしてはそこそこイケてますし、え〜小学生のお子さんがいるとは思えな〜い、とか言われますけど演技力があるでもないですし(←そこは万に一つも期待してないと思うけど)手伝うって、ねぇ。


しかし、思ったより役に立ってたのである。←自分で言う〜!!


だって私、車運転できるんだもんね!持ってますの、普通免許のゴールドカード!!


はい、ここできっと「車の免許ごときで何を」と思った人(田舎の人)と、「車の免許持ってるんだ。すごーい。」(若者、もしくは都会の人ですね。)に分かれたと思います。


そう、東京から来た撮影スタッフ、軒並み免許持ってないんです。カメラマンさんと照明さんくらい?


川人さんも監督も女優、俳優さん、メイクさん、みんな持ってない!


びっくり…普段どうやって生活してるんだろう…。ここはマイカー所持率高すぎで、歩かない、ゆえに糖尿病罹患率が全国トップのぞめきのくにですのよ。


車が運転できるおかげで骨壷(※小道具)受け取りに行ったり、写真の現像しに行ったり、お弁当の買い出しに行ったり、撮影に使うリュックサック買いに行ったりすることができた。


映画を作る集団というのは、脚本書きます、監督します、最適な環境を作り出します(照明、大道具、小道具)、メイクできます、演技できます、録画します、録音できます、と皆一芸に秀でた人達ばかりなのである。超専門職。代わりのいない仕事。


そんな中、初めは「ヤバイ、私何もできんで。というか小学校の先生って一芸に秀でてないから広く浅くやるというここにいる人達と対極の仕事なんやけど…。」と肩身が狭かった。スタッフさんみんながすごい雲の上の人だった。


しかし、地元徳島で地の利があるというのも手伝い、前述のようにちょちょっとお役に立つことができた。その上殿上人の皆さんに「ありがとう〜!」と言われて、嬉しくなった。いやいや、あなた達の方がよっぽどすごいけど、運転免許、持ってて良かったわ。


ただ、ただね、川人さんにもう結構遅い時間に「女優さんを迎えに行くから金毘羅まで」って言われた時はさすがにビビって、帰りの時間とか、送りもするならすごい遅くなるよなって思って「今から香川まで迎えに行くんやすごいな」と返すと爆笑されて「香川まで行くわけないでぇ、徳島の金毘羅やけん!!」と笑われた。金比羅(香川)と金毘羅(徳島)、いや、わからんけん!



川人からの追記


名誉?のために補足しますと、いわゆる『地方ロケ』の多いお仕事『制作』さんも、運転は大きなスキルのひとつです。特に今回は、車輌さんがいないこともあり、役者さんと機材を乗せる、クリスさんの大型車が肝となりました。他にも、台風で明石海峡大橋が止まる前のすべりこみで、制作じゃっきーさんが本州までスタッフを迎えに行ったり。注文したピザを取りに行き、みんなをお風呂に送り届けるために、助監督清本さんも大活躍しました。逆に、こういった仕事で免許持ってない友利監督と川人は、少し特殊かもしれません、というかいつも恐縮です。さ、さすがに自転車には乗れますっ!


リキイチの地元感覚は、チームのスムーズな運営に大きく貢献していて、特に、立派な川をしょっちゅう横切らなければいけない徳島県の地形において、ナビに頼らずパッとルートを決められるという点が、大幅な時間短縮につながりました。おかげで撮りきれたシーンも多いことと思います。まあ、徳島にも金比羅さんがあることは、知らんかったようやけどなっ、フッ(わたしも直前に知りました)。



制作(現地ボランティアスタッフ)

犬飼佑子

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