「ぞめきのくに」の写真部が活動再開したということで、写真にまつわる話を1つ思い出した。
学生時代、陸上競技で長距離走に取り組んでいたがそんなに競技力はなくて、マネージャーとして全日本大学女子選抜駅伝に参加するため埼玉かな?に行ったときのことである。
(男子と違って、女子駅伝はコロコロ場所とか距離が変わるから…私の時代は埼玉だったのよ。今富士山になってるけど。)
だいたい駅伝って、アンカーがゴールするまでにできるだけみんなゴールに集まって待ってるものなんだけど、私もゴールである競技場に到着して、今か今かと待っていた。
でもまだ時間があるし、人いっぱいだし、のぼりもあるし、なんか記念に写真でもとっておこうか、という気持ちになって、近くにいた人に「あ、すみません、写真お願いします。」と持っていたデジカメを手渡した。
自撮り棒もまだ無かった時代、人に頼むのが一般的だったんです。
するとその男は「あぁ、はい。」と、慣れた感じで私の肩を抱き、ツーショット写真を撮ってきたのである。
!!!?なんだこのチャラ男は!?頭の中は混乱していたが、いつもの調子で「何やってんだよ!」とか言いながらいきなり蹴るのも何なので、冷静に状況を分析してみた。
よく見るとツーショットを撮った男性は学生服であり、ポケットには大根をさしている。あと、頭には鉢巻をまいている。
大学スポーツを観る人はもうお分かりだろう、その年は東京農業大学が参加しており、その応援として「大根踊り」で有名な応援部が埼玉に駆けつけていた、ミーハーな女学生の「写真とってくださーい!」には慣れているので写真を撮った。
私はミーハーな女学生という訳だ。
く、悔しい…。
それからというもの、私の「写真とってくださーい」リストから、現地の可愛らしい男の子(カメラ持って逃げられる可能性があるから)と東京農業大学の応援部(なんか勘違いされるから)は削除されたのである。
制作(現地ボランティアスタッフ) 犬飼佑子